着物の袖の長さには意味がある!使い分けをご紹介


早くも1月ももう終わりですね。 お正月に成人式、1月は多くの着物姿、晴れ着姿を目にする機会も多かった事と思います。
そこで、着物、振袖、「着物の袖の長さ」の違いについて振袖を中心に簡単に説明してみます。

□着物の袖丈には深い意味

着物の袖丈には深い意味があります。
中にはその長さで年齢がわかるようなものもあるので間違った長さのものを着てしまうと恥ずかしい思いをすることもあるので注意が必要です。

□花嫁衣装として着用される「大振袖」

そんなさまざまな種類がある中で、主に婚礼用の花嫁衣装として用いられるのが「大振袖」です。
その丈は114から124cmほどで尺寸法で示すと3尺から3尺3寸となっています。
なお、もともと5つ紋が入った黒いものを指し示す言葉として使われていましたが、現在では紋や色に関係なく「丈」で分類されています。

また、その長さからわかるとおり丈をおはしょりで調整せず引きずるように着こなすのがその特徴です。
いわゆる白無垢、色打掛に次ぐ格式高い和装の花嫁衣裳であるため、多くの方が一度はその華やかな姿を目にしたことがあることでしょう。

しかし最近では区別無く着方の違いで成人式にも着用されたりもします。

□成人式、結納で着用される「中振袖」

そして次に丈が長いものが一般的に「振袖」と呼ばれているものになります。
その丈は95から110cmのものが該当しいわゆる主には成人式で良く見る着物になります。また、結納などで着用されたりもします。
ただし時代の変化とともに昔の女性に比べて現代人は背が高いため見た目のバランスから「大振」のものを成人式で着用することも増えているそうです。

□カジュアルな「小振袖」

そしてそれより丈が短い80から90cmのよりカジュアルなものが「小振袖」と呼ばれます。
カジュアルでありながら優雅な雰囲気がその魅力であり別名として「二尺袖」と呼ばれる事が多く、今やこの二尺袖に袴を合わせるのが卒業式の定番となっています。

また、先に紹介した「大振袖」と「中振袖」の区別が無くなり、総称として「振袖」と呼ばれるのに対して卒業式の袴に合わせるコチラの二尺袖を「中振袖」と呼ばれるのが一般的になってきたりもします。

なお、基本的に長いほど格が高くなりますが紋入りや格式のある柄付けであれば丈に関係なく第一礼装同等と扱って良いとされています。
具体的には裾や身頃などに縫い目をまたぐような模様が入っている絵羽模様のものは格の高い柄付けとして扱われます。

□その他の種類

また、既婚女性の場合の第一礼礼装は丈50cm前後の丸みの少ない「留」があります。
なお、この名は娘のものを短く詰めたことに由来すると言われており、江戸時代の倹約令の名残を受けた形と言われています。

更に気軽なものとしては浴衣や女児の着物に用いられる「元禄」と呼ばれるものもあります。
先が湾曲にカーブしているので可愛らしい印象がその最大の魅力です。

最近は観光地にある外国人向けレンタル着物店では、小紋の柄や浴衣の生地で袖だけ長くしたようなものを作り「振袖レンタル」と謳っていたり、その振袖と呼ばれるものに対して半幅帯で浴衣と同様の簡単チープな仕様を施し観光にどうぞ、と滅茶苦茶な事をやっているような店も少なくありません。

また、何も分からずそういう振袖を着て観光している人達の多くが袖の長さに不自由をして地面に引きずっている人や食べ物が付いてしまっている人、そして袖を捲り上げて歩いていると言うのが現状です。

用途とTPOを理解して適した着物を楽しんで下さい。